ムーロム:伝説の勇士たちの古都
ムーロムは1,160年以上の歴史を持つロシア最古の都市の一つです。西暦862年に『過ぎし年月の物語』に初めて記録されたこの街は、オカ川の高い岸辺に位置し、ロシアで最も有名な叙事詩の英雄イリヤー・ムーロメツの生誕地となりました。しかしムーロムは伝説だけではありません。古代の修道院が趣のある通りと並び、オカ川の向こうに広がる大地の眺めが息を呑むほど美しい、魅惑的な雰囲気を持つ生きた街なのです。
現在、ムーロムはウラジーミル州に属する人口約10万7千人の小さな街です。規模は控えめながら、ロシアの黄金の環の最も重要な観光拠点の一つとして、毎年何千人もの巡礼者や旅行者を引き付けています。ここには4つの現役修道院、数多くの教会、そして現代の開発にほとんど影響を受けていない独特の歴史的中心部が保存されています。
イリヤー・ムーロメツ:伝説と現実
ムーロムを語る際、最も有名な息子である伝説の勇士イリヤー・ムーロメツに触れないわけにはいきません。ロシアの叙事詩(ブィリーナ)によれば、イリヤーは放浪の巡礼者たちが彼を癒し英雄的な力を授けるまで、33年間ペチカ(暖炉)の上に座っていました。その後、キエフに向かいウラジーミル公に仕え、数々の英雄的偉業を成し遂げました。
驚くべきことに、歴史研究はこの人物の実在を裏付けています。キエフ・ペチェールスカヤ大修道院には...