エディンバラ
エディンバラ2026:出発前に知っておくべきこと
エディンバラに初めて降り立った時、私は息を呑みました。古い石造りの建物が丘の上にそびえ立ち、中世の街並みがそのまま残っている光景は、まるでタイムスリップしたかのようでした。しかし、この街は単なる観光地ではありません。活気あるフェスティバル、世界クラスのウイスキー文化、そして温かいスコットランドの人々が織りなす、生きた街なのです。
日本からエディンバラへは、東京(羽田・成田)や大阪(関西国際空港)からロンドン経由で約14〜16時間。2026年現在、直行便はありませんが、ブリティッシュ・エアウェイズやJALのコードシェア便を利用すれば、ロンドン・ヒースロー空港での乗り継ぎもスムーズです。往復航空券は時期により15万円〜30万円(約800〜1,600ポンド)程度を見込んでください。
通貨は英国ポンド(GBP)で、1ポンドは約190円前後(2026年3月現在)。クレジットカードはVisa、Mastercardが広く使えますが、JCBは大型デパートや一部の観光施設以外では使えないことが多いので、VISAかMastercardのバックアップカードを必ず持参してください。また、スコットランドでは独自のポンド紙幣が流通していますが、イングランドでも使用可能です(ただし、稀に受け取りを拒否されることもあります)。
気候は日本の北海道より涼しく、夏でも最高気温は20度前後。一方、冬は氷点下になることは少ないものの、風が強く体感温度は低くなります。「1日に四季がある」と言われるほど天気が変わりやすいので、重ね着できる服装と折りたたみ傘は必須です。
エディンバラの地区:どこに泊まるか
エディンバラは意外とコンパクトな街で、主要な観光スポットは徒歩圏内に集中しています。しかし、どの地区に泊まるかで旅の印象は大きく変わります。私が実際に滞在した経験をもとに、各エリアの特徴をお伝えします。
オールドタウン(Old Town)
エディンバラの心臓部であるオールドタウンは、ロイヤルマイルを中心に広がる歴史地区です。エディンバラ城からホリルードハウス宮殿まで続く石畳の道沿いには、バグパイプの音色が響き、タータンチェックのショップやパブが軒を連ねます。
ここに泊まる最大のメリットは、朝早くや夜遅くの静かな時間帯にロイヤルマイルを散策できること。観光客が押し寄せる前の朝7時頃、霧がかかったロイヤルマイルを歩くのは、まさに魔法のような体験です。ホテルの相場は1泊150〜300ポンド(約28,500〜57,000円)と高めですが、立地の良さを考えれば納得できます。
注意点としては、石畳の道が多くスーツケースの移動が大変なこと、そして週末の夜はパブからの音が響くことがあります。静かな環境を求める方は、ロイヤルマイルから少し入った路地裏のホテルを選ぶと良いでしょう。
ニュータウン(New Town)
「ニュー」と言っても18世紀に建設された地区で、整然としたジョージアン様式の建物が並ぶエレガントなエリアです。プリンセス・ストリート・ガーデンズを見下ろすプリンセス・ストリートには、ジェンナーズなどの老舗デパートやハイブランドのショップが並びます。
このエリアの魅力は、オールドタウンへのアクセスの良さと、比較的モダンな設備のホテルが多いこと。日本人観光客に人気のバルモラル・ホテル(1泊400〜600ポンド、約76,000〜114,000円)は、エディンバラ・ウェイバリー駅の真上に位置し、時計塔がランドマークになっています。中価格帯なら、フレデリック・ストリート周辺のブティックホテルが1泊120〜200ポンド(約22,800〜38,000円)程度で見つかります。
ニュータウンのデメリットは、オールドタウンほどの「スコットランドらしさ」を感じにくいこと。ただし、上品なレストランやカフェが多く、落ち着いた雰囲気を好む方には最適です。
リース(Leith)
エディンバラ北部の港町リースは、かつては倉庫街でしたが、現在は再開発により注目のエリアになっています。ロイヤルヨット・ブリタニアが係留されているオーシャン・ターミナル周辺は、モダンなアパートメントホテルやシーフードレストランが並びます。
リースに泊まるメリットは、宿泊費がオールドタウンの半額程度(1泊80〜150ポンド、約15,200〜28,500円)であること、そして地元の人々の日常に触れられること。ショア沿いのパブで地ビールを飲みながら、夕暮れの港を眺めるのは格別です。ミシュラン星付きレストラン「キッチン」もこのエリアにあります。
ただし、市中心部へはバスで20〜30分かかるので、短期滞在で効率よく観光したい方には向きません。4日以上の滞在で、ゆっくりと街を楽しみたい方におすすめです。
ストックブリッジ(Stockbridge)
ディーン・ビレッジに隣接するストックブリッジは、地元の人に愛されるボヘミアンなエリア。日曜日のファーマーズマーケットは必見で、スコットランド産のチーズ、パン、野菜などが並びます。
このエリアはAirbnbやアパートメントホテルが多く、1泊70〜120ポンド(約13,300〜22,800円)で広めの部屋が見つかります。自炊派やファミリー旅行には特におすすめ。ニュータウンまで徒歩10分、オールドタウンまで徒歩20分とアクセスも良好です。
サウスサイド(Southside)
エディンバラ大学周辺のサウスサイドは、学生街ならではの活気とカジュアルな雰囲気が魅力です。ニコルソン・ストリート沿いにはインド料理、中華料理、日本料理など多国籍なレストランが並び、予算を抑えた食事が可能。ホテルやB&Bは1泊60〜100ポンド(約11,400〜19,000円)が相場で、バックパッカー向けのホステルも充実しています。
ただし、観光地からは少し離れるため、毎日の移動距離は長くなります。8月のフェスティバル期間中は、学生寮が宿泊施設として開放されることもあり、この時期の穴場的存在です。
エディンバラのベストシーズン
エディンバラを訪れる「完璧な時期」は、あなたが何を求めるかによって異なります。私は異なる季節に3回訪れましたが、それぞれに魅力がありました。
春(4月〜5月)
私が最も好きな季節です。日照時間が長くなり始め、プリンセス・ストリート・ガーデンズやカールトン・ヒルでは水仙やチューリップが咲き誇ります。気温は8〜15度程度で、日本の3〜4月頃の服装が目安。観光客もまだ少なく、人気のレストランも予約しやすい時期です。航空券も比較的安く、ホテルの料金もピーク時の30〜40%オフになることがあります。
夏(6月〜8月)
最も観光客が多い季節ですが、それには理由があります。夏至の頃は夜10時過ぎまで明るく、アウトドア活動に最適。7月下旬からはエディンバラ・フェスティバル・シーズンが始まり、8月のエディンバラ・フリンジは世界最大のアートフェスティバルとして街全体が劇場と化します。
ただし、8月のホテル料金は通常の2〜3倍になり、人気の宿は半年前から予約が埋まります。フェスティバル目的でなければ、6月や9月上旬を狙うのが賢明です。気温は12〜20度で、日本人には過ごしやすいですが、日焼け止めは必携。紫外線が強いので油断禁物です。
秋(9月〜11月)
フェスティバルの喧騒が去った9月のエディンバラは、落ち着いた雰囲気を取り戻します。紅葉の美しいホリルード公園やアーサーズ・シートのハイキングは、この季節ならではの楽しみ。10月末のハロウィンには、グレイフライアーズ・カークヤードでゴーストツアーが盛り上がります。
11月になると日没が午後4時頃と早くなり、観光時間は限られますが、パブで暖炉にあたりながらウイスキーを楽しむのも一興。クリスマスマーケットが始まる11月下旬からは、街がライトアップされて幻想的な雰囲気になります。
冬(12月〜3月)
観光のローシーズンですが、ホグマニー(大晦日)のカウントダウンイベントは世界的に有名です。エディンバラ城を背景にした花火は圧巻ですが、チケットは早めに入手が必要(30〜100ポンド、約5,700〜19,000円)。1月25日のバーンズナイトは、スコットランドの国民的詩人を祝う日で、ハギスとウイスキーを楽しむ伝統的な夕食会に参加できるチャンスです。
冬のエディンバラは寒く(0〜8度)、雨や風が多いですが、防寒対策をしっかりすれば、オフシーズンならではの静けさと、お得な旅行が楽しめます。
エディンバラ旅程:3日から7日
エディンバラは見どころが凝縮された街なので、3日あれば主要スポットは回れます。しかし、ゆっくりと街の雰囲気を味わい、日帰り旅行も楽しむなら5〜7日がおすすめです。私の実際の経験をもとに、日数別のモデルプランをご紹介します。
3日間:エディンバラ・エッセンシャル
1日目:オールドタウンの核心
朝9時30分にエディンバラ城へ(事前予約必須、大人19.50ポンド=約3,700円)。開城直後は比較的空いています。城内では、スコットランド王家の宝冠「オナーズ・オブ・スコットランド」、戦争捕虜の監獄、そして街を一望できる城壁からの景色をお見逃しなく。所要時間は2〜3時間。
昼食は城を出てすぐのスコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス内のレストラン「アンバー」で。ウイスキーと相性の良いスコットランド料理が楽しめます(ランチ20〜30ポンド=約3,800〜5,700円)。
午後はロイヤルマイルをゆっくり下りながら、セント・ジャイルズ大聖堂(入場無料、寄付歓迎)を見学。大聖堂内のシスル礼拝堂は、精緻な木彫りが見事です。その後、リアル・メアリー・キングズ・クローズの地下ツアー(要予約、19.95ポンド=約3,800円)で17世紀の生活を垣間見ましょう。
夕方はグラスマーケットのパブ「ザ・ラスト・ドロップ」で一杯。かつて公開処刑場だったこの広場の歴史に思いを馳せながら、地ビールを味わってください。
2日目:ニュータウンと現代のエディンバラ
朝はスコットランド国立美術館(入場無料)へ。レンブラント、モネ、そしてスコットランドの画家ラムジーの作品を鑑賞。建物自体も新古典主義建築の傑作です。所要時間1.5〜2時間。
その後、スコットランド国立肖像画美術館(入場無料)まで徒歩10分。メアリー・スチュアートからショーン・コネリーまで、スコットランドの歴史を彩った人々の肖像画が並びます。館内のカフェでスコーンとティーのランチも◎。
午後はジョージ・ストリートでショッピング。スコットランドならではのお土産を探すなら、老舗百貨店ジェンナーズやロイヤルマイル沿いのタータン専門店がおすすめ。カシミアのストール(50〜200ポンド=約9,500〜38,000円)は品質に定評があります。
夕方はカールトン・ヒルに登って夕日を眺めましょう。ネルソン・モニュメントと未完のナショナル・モニュメント(「スコットランドの恥」と呼ばれる未完成のパルテノン神殿風建造物)を背景に、街全体がオレンジ色に染まる光景は忘れられません。
3日目:自然とホリルード
朝一番でアーサーズ・シート登山に挑戦(標高251m、往復2〜3時間)。ホリルード公園の入口から始まるトレイルは、初心者でも登れるレベルです。山頂からは、エディンバラ城、フォース湾、そして遥かハイランドまで見渡せます。防風ジャケットと歩きやすい靴は必須。
下山後はホリルードハウス宮殿(18.50ポンド=約3,500円)を見学。メアリー女王の寝室や、夫リッチオ暗殺の血痕が残ると言われる部屋は必見。隣接するホリルード修道院の廃墟も幻想的です。
最後にダイナミックアース(18.50ポンド=約3,500円)で地球の歴史を体験。子供連れに人気ですが、大人でも楽しめるインタラクティブな展示です。
5日間:エディンバラ+近郊
3日間のプランに加え、4日目と5日目は近郊への日帰り旅行を。
4日目:ハイランド日帰りツアー
エディンバラ発のハイランド日帰りツアー(40〜80ポンド=約7,600〜15,200円)に参加。ネス湖、グレンコー渓谷、フォート・オーガスタスなどを巡ります。朝7時30分頃出発、夜8時頃帰着の長丁場ですが、スコットランドの雄大な自然を体感できます。日本語ガイド付きツアーは限られていますが、Rabbie'sなどのツアー会社では英語ガイドでもゆっくり話してくれるので理解しやすいです。
5日目:リースと海辺
午前中はロイヤルヨット・ブリタニア(19ポンド=約3,600円)を見学。エリザベス2世が世界中を旅した王室ヨットの内部を日本語オーディオガイドで巡れます。午後はポートベロ・ビーチでのんびり。夏なら海水浴も可能ですが、水温は低いので覚悟を。ビーチ沿いのカフェでフィッシュ・アンド・チップスを楽しみましょう。
7日間:エディンバラ完全制覇
5日間プランに加え、さらに深くエディンバラを探索。
6日目:ウイスキーとアート
朝はジョニー・ウォーカー・エクスペリエンス(25〜75ポンド=約4,750〜14,250円、コースにより異なる)でウイスキーの世界に浸りましょう。プリンセス・ストリートにある8階建ての施設では、ブレンド体験やカクテル作りも楽しめます。
午後はディーン・ビレッジを散策。ウォーター・オブ・リース沿いの遊歩道は、街の喧騒から逃れるのに最適。途中、スコットランド国立近代美術館(入場無料)にも立ち寄れます。
7日目:フリータイムと穴場スポット
最終日はヴィクトリア・ストリートの写真撮影から。カラフルな建物が並ぶこの通りは、ハリー・ポッターのダイアゴン横丁のモデルとも言われています。カメラ・オブスキュラと幻想の世界(20.95ポンド=約4,000円)でトリックアートを楽しんだ後、スコットランド国立博物館(入場無料)で時間が許す限り過ごしましょう。羊のドリーのクローン、スコットランドの歴史、そして屋上テラスからの眺望は見逃せません。
子連れなら、エディンバラ動物園(24.95ポンド=約4,750円)も選択肢に。英国唯一のジャイアントパンダがいることで有名でしたが、2023年に中国に返還されました。それでも、ペンギンパレードなど見どころは多いです。
エディンバラのグルメ:レストラン
スコットランド料理は「重くて素朴」というイメージがありましたが、エディンバラのレストランシーンは想像以上に多彩でした。伝統的なパブ料理からミシュラン星付きファインダイニングまで、私が実際に訪れたおすすめをご紹介します。
高級ダイニング(ディナー1人100〜200ポンド=約19,000〜38,000円)
The Kitchin(ザ・キッチン):リースにあるミシュラン1つ星レストラン。シェフのトム・キッチンは「From Nature to Plate(自然から皿へ)」をコンセプトに、スコットランドの旬の食材を最大限に活かした料理を提供。鹿肉、ラングスティーン(手長海老)、地元産の野菜が芸術的に盛り付けられます。予約は2〜3ヶ月前から。テイスティングメニューは135ポンド(約25,650円)。
Number One at The Balmoral(ナンバーワン):バルモラル・ホテル内のミシュラン1つ星レストラン。クラシックなフレンチベースにスコットランドのエッセンスを加えた料理。サービスも一流で、特別な夜にふさわしい空間です。ドレスコードはスマートカジュアル。
カジュアルダイニング(ディナー1人40〜70ポンド=約7,600〜13,300円)
Ondine(オンディーヌ):ロイヤルマイル近くにあるシーフードレストラン。スコットランド産の牡蠣、ロブスター、ムール貝が新鮮そのもの。カウンター席なら予約なしでも入れることがありますが、週末は要予約。シーフードプラッター(2人用、85ポンド=約16,150円)は圧巻です。
The Grain Store(グレイン・ストア):ヴィクトリア・ストリート近くの隠れ家的レストラン。石壁に囲まれた温かい雰囲気の中、スコットランドの食材を使ったモダンヨーロピアン料理が楽しめます。ランチのプリフィックス(2コース25ポンド=約4,750円)はコスパ抜群。
Aizle(アイズル):サウスサイドの小さなレストラン。その時期に手に入る食材だけでメニューを構成する「サプライズメニュー」が特徴。食事制限がある場合は予約時に伝えれば対応してくれます。5コースで65ポンド(約12,350円)。
パブ・カジュアル(1人15〜30ポンド=約2,850〜5,700円)
The Sheep Heid Inn(シープ・ヘイド・イン):アーサーズ・シートの麓、ダディングストンにあるスコットランド最古のパブ(1360年創業)。伝統的なパブ料理と地ビールが楽しめます。名物はヨークシャープディング付きのサンデーロースト。店内にはスキットルズ(ボウリングの原型)のレーンもあります。
Mums Great Comfort Food(マムズ):その名の通り、お母さんの味が楽しめるカジュアル店。ハギス、マッシュ&ニープス(マッシュポテトとカブ)、ソーセージ&マッシュなど、心温まる家庭料理が並びます。ポーションは大きめなので、小食の方はハーフサイズを。
Wings(ウイングス):バッファローウイングの専門店。ニュータウンとオールドタウンに店舗があります。スパイスレベルを選べるので、辛いもの好きな方は「Flaming Challenge(激辛チャレンジ)」に挑戦を。ウイング10本とビールで約20ポンド(約3,800円)。
日本食・アジア料理
海外で日本食が恋しくなることもあるでしょう。エディンバラには「Harajuku Kitchen(原宿キッチン)」や「Kanpai Sushi」など、日本人経営の店がいくつかあります。ラーメンなら「Maki & Ramen」が地元で人気。寿司は日本の水準には及びませんが、サーモンは新鮮でおいしいです。日本食レストランの夕食は1人25〜45ポンド(約4,750〜8,550円)程度。
食べるべき料理:エディンバラの味
せっかくスコットランドを訪れるなら、地元の伝統料理をぜひ試してください。最初は見た目や説明に驚くかもしれませんが、実際に食べてみると意外なおいしさに出会えます。
ハギス(Haggis)
スコットランドを代表する料理であり、最も誤解されている料理でもあります。羊の内臓(心臓、肝臓、肺)をオートミール、玉ねぎ、スパイスと混ぜ、羊の胃袋に詰めて茹でたもの。説明を聞くと躊躇しますが、実際の味はスパイシーなミートローフに近く、ウイスキーとの相性は抜群です。
伝統的には「Neeps and Tatties(カブとジャガイモのマッシュ)」と一緒に提供されます。初めての方は、パブで「ハギス・ボンボン」(ハギスのコロッケ)から試すのがおすすめ。
カレン・スキンク(Cullen Skink)
スモークハドック(タラの一種)、ジャガイモ、玉ねぎを煮込んだクリーミーなスープ。寒い日に体を温めてくれる、まさにコンフォートフード。スコットランド北東部のカレン村が発祥ですが、エディンバラのほとんどのパブやレストランで味わえます。一杯7〜12ポンド(約1,330〜2,280円)。
スコッチパイ(Scotch Pie)
ホットウォーターペイストリーで作った小さなパイに、スパイスの効いた羊肉(または牛肉)が詰まっています。サッカー観戦のスタジアムフードとして有名ですが、ベーカリーやパブでも購入可能。一つ3〜5ポンド(約570〜950円)と手軽で、ランチや小腹が空いた時にぴったり。
フィッシュ・アンド・チップス
英国全土で愛される国民食ですが、スコットランドではハドック(タラ科の魚)を使うのが一般的。フィッシュサパー(夕食セット)には、分厚いチップス、マッシーピーズ(つぶしたグリーンピース)、タルタルソースが付きます。ポートベロ・ビーチやリースの「The Fishmarket」で食べる揚げたては格別。一食8〜15ポンド(約1,520〜2,850円)。
クランチャン(Cranachan)
ホイップクリーム、トーストしたオートミール、ラズベリー、ウイスキー、ハチミツを層にした伝統的なデザート。シンプルながら、スコットランドの食材の豊かさを感じられる一品。夏のラズベリーシーズンは特においしいです。
スコッチエッグ
ゆで卵をソーセージミートで包み、パン粉をつけて揚げたもの。パブのおつまみとして定番で、ビールとの相性が抜群。カットすると半熟卵がとろりと流れ出るものが当たりです。一つ5〜8ポンド(約950〜1,520円)。
ショートブレッド
バター、砂糖、小麦粉だけで作るシンプルなビスケット。ウォーカーズ(Walkers)が有名ですが、地元のベーカリーで焼きたてを買うと、工場製とは別物のおいしさに出会えます。お土産にも最適で、缶入りは5〜15ポンド(約950〜2,850円)。
アーンブロース(Atholl Brose)
オートミール、ハチミツ、ウイスキー、クリームを混ぜたデザートドリンク(またはデザート)。冬の寒い夜に体を温めてくれます。ハイランド地方の伝統的なレシピで、一部のパブやレストランでのみ提供されています。
エディンバラの秘密:地元の人のアドバイス
観光ガイドには載っていない、地元の人から教えてもらった情報やちょっとしたコツをお伝えします。これらを知っているだけで、より深くエディンバラを楽しめるはずです。
朝のロイヤルマイルを歩く
ロイヤルマイルは日中、観光客でごった返します。しかし、朝7時頃に訪れると、人がほとんどいない石畳の道を独り占めできます。朝霧がかかった日は特に幻想的で、写真撮影にも最適。エディンバラ城も朝日に照らされて黄金色に輝きます。
無料のフェスティバル・パフォーマンス
8月のエディンバラ・フリンジ期間中、ロイヤルマイルではストリートパフォーマーが無料でショーを披露しています。コメディ、マジック、アクロバット、音楽など、レベルの高いパフォーマンスを無料で楽しめます(チップは歓迎)。また、多くのフリンジ公演は「Pay What You Can(任意の金額を払う)」システムを採用しています。
地元民御用達のパブ
ロイヤルマイル沿いのパブは観光客向けで、料金も高め。地元の人が通うのは、ニュータウンの「Oxford Bar」(作家イアン・ランキンのミステリー小説の舞台)、リースの「The Shore」、ストックブリッジの「The Antiquary」など、中心部から少し離れた場所にあります。
ウイスキー購入のコツ
ロイヤルマイル沿いのウイスキーショップは観光客向け価格。地元の人は「Royal Mile Whiskies」(品揃え豊富で適正価格)や、リースの「Cadenhead's」(独立系ボトラー、掘り出し物あり)で購入します。また、スーパーマーケット(テスコ、セインズベリー)でも定番銘柄はかなり安く買えます。
無料の博物館・美術館
エディンバラの国立博物館・美術館はすべて入場無料です。スコットランド国立博物館、スコットランド国立美術館、スコットランド国立肖像画美術館など、一流のコレクションを無料で鑑賞できるのはエディンバラの大きな魅力です。寄付箱はありますが、強制ではありません。
雨宿りスポット
エディンバラで突然雨に降られることは日常茶飯事。そんな時のおすすめ避難場所は、国立博物館(無料でカフェもある)、セント・ジャイルズ大聖堂(静かで荘厳)、プリンセス・ストリートのデパート(ショッピングもできる)などです。傘を持っていても、風が強い日は役に立たないので、防水ジャケットの方が実用的です。
アーサーズ・シート登山の裏技
アーサーズ・シートは正面(ホリルード宮殿側)から登ると急勾配ですが、反対側のダディングストン村から登ると比較的緩やかです。また、頂上まで行かなくても、途中の「セント・アンソニーズ・チャペル」付近からでも十分に美しい景色が楽しめます。
日曜日のストックブリッジ
毎週日曜日の朝10時から午後5時まで、ストックブリッジでファーマーズマーケットが開催されます。地元産のチーズ、パン、野菜、肉、魚などが並び、食べ歩きも楽しめます。観光客はまだ少なく、地元の人々の日常に触れられる貴重な機会です。
交通と通信
エディンバラは公共交通機関が発達しており、主要な観光スポットは徒歩かバスで十分に回れます。ここでは、実際に使って便利だった交通手段と通信環境についてお伝えします。
空港から市内へ
エディンバラ空港から市内中心部までは約13km。以下の方法があります。
エアリンク100番バス:最も経済的で便利。空港からプリンセス・ストリート、ウェイバリー駅まで約25〜30分。運賃は片道4.50ポンド(約855円)、往復8ポンド(約1,520円)。24時間運行で、日中は10分間隔で運行。
トラム(路面電車):2023年に空港延伸線が開通し、空港からニューヘブンまで1本で行けるようになりました。運賃は片道7ポンド(約1,330円)。所要時間は市内中心部まで約35分。スーツケースを持っての移動はバスより楽です。
タクシー:空港の正規タクシー乗り場から約25〜35ポンド(約4,750〜6,650円)。深夜や荷物が多い場合は便利ですが、渋滞時は時間がかかることも。Uberも利用可能ですが、料金はほぼ同じです。
市内交通
バス:ロージアン・バス(Lothian Buses)がエディンバラ市内全域をカバー。運賃は1回2ポンド(約380円)、1日券は5ポンド(約950円)。乗車時に運転手に行き先を告げて支払いますが、お釣りが出ないので小銭を用意するか、Contactlessカードを使いましょう。Apple PayやGoogle Payも使えます。
トラム:エディンバラ空港からニューヘブン(リース近く)を結ぶ1路線のみ。観光での利用機会は限られますが、空港アクセスやオーシャンターミナル(ロイヤルヨット・ブリタニア)へ行く際に便利。
徒歩:オールドタウンとニュータウンの主要観光スポットは徒歩圏内です。ただし、坂が多いので歩きやすい靴は必須。石畳も多いので、ヒールやサンダルは避けた方が無難です。
タクシー:黒いハックニーキャブ(ロンドンタクシーと同型)が市内を走っています。メーター制で、初乗り約3ポンド(約570円)。アプリ「Free Now」を使えば、事前に料金の概算がわかり、クレジットカード決済も可能。日本のタクシーより安めです。
通信・インターネット
SIMカード:空港や市内の携帯ショップ(EE、Vodafone、Three、O2)でプリペイドSIMが購入可能。1ヶ月10GB程度で15〜20ポンド(約2,850〜3,800円)が相場。日本のスマホがSIMフリーであれば、到着後すぐに使えます。Threeの「Pay As You Go」は日本からオンライン注文して日本の住所に届けてもらうこともできます。
eSIM:物理SIMを入れ替える必要がないeSIMは、最近の機種なら対応していることが多いです。Airalo、Holafly、Ubigi などのサービスで、日本出発前に設定しておけば、到着後すぐにネット接続できます。7日間3GBで約10ポンド(約1,900円)程度。
Wi-Fi:カフェ、レストラン、ホテルではほぼ無料Wi-Fiが利用可能。エディンバラ市内には公共Wi-Fi「Edinburgh Free WiFi」もありますが、速度は期待しない方が良いでしょう。主要観光施設(博物館、美術館など)でも無料Wi-Fiが使えます。
クレジットカードと現金
英国はキャッシュレス化が進んでおり、ほとんどの場所でContactlessカード(タッチ決済)が使えます。VISAとMastercardはほぼ100%利用可能。JCBは大型店舗以外では使えないことが多いので、必ずVISAかMastercardのバックアップを持参してください。
現金が必要な場面は、ストリートマーケット、一部の小さなパブ、チップ(任意)程度。ATMは市内各所にあり、多くの日本のカードで引き出し可能です。手数料は1回2〜3ポンド(約380〜570円)程度。
日本語サポート
エディンバラ城やホリルードハウス宮殿など主要観光施設では、日本語オーディオガイドが用意されています。しかし、レストランやショップで日本語が通じることはほとんどありません。簡単な英語で問題ありませんが、心配な方はGoogle翻訳アプリを入れておくと安心です。
日本語ガイド付きツアーは限られていますが、「Journest」などのプラットフォームで日本語対応の現地ツアーを探すことができます。
エディンバラは誰向け:まとめ
エディンバラは、歴史、文化、自然、グルメのすべてがコンパクトにまとまった街です。中世の城塞と現代アートが共存し、伝統的なパブと最先端のレストランが隣り合う、唯一無二の魅力を持っています。
エディンバラをおすすめする人:歴史や建築に興味がある方、ウイスキーが好きな方、ハイキングやアウトドア活動を楽しみたい方、アートフェスティバルを体験したい方、ハリー・ポッターの世界観に浸りたい方、そして英国旅行でロンドン以外の魅力を発見したい方。
注意が必要な人:温暖な気候を求める方(夏でも涼しく、天気は変わりやすい)、バリアフリーを必要とする方(石畳や坂道が多い)、買い物重視の方(ショッピングはロンドンの方が充実)。
エディンバラは、一度訪れると必ず再訪したくなる街です。私自身、季節を変えて3回訪れましたが、毎回新しい発見がありました。この記事があなたのエディンバラ旅行の助けになれば幸いです。良い旅を。