ダハブ
ダハブ2026:旅行前に知っておくべきこと
ダハブはエジプト・シナイ半島の東海岸に位置する小さな町で、シャルム・エル・シェイクから北へ約100km、車で1時間半ほどの距離にあります。かつてはベドウィンの漁村だったこの町は、1980年代にバックパッカーたちに発見され、今では世界中のダイバー、フリーダイバー、ウィンドサーファー、そして「ゆっくり過ごしたい旅行者」が集まる場所になりました。
日本からの直行便はありません。一般的なルートはカイロ経由でシャルム・エル・シェイク空港(SSH)に飛び、そこからタクシーまたはバスでダハブに向かうパターンです。カイロからシャルム・エル・シェイクまでの国内線は片道$50-80(約7,500-12,000円)程度で、エジプト航空やエア・カイロが運航しています。もう一つの選択肢として、カイロからダハブまで直行バスが出ており、所要時間は約8-9時間、料金は300-400エジプトポンド(約900-1,200円)です。夜行バスもあるので、時間を節約したい場合はそちらも検討してください。
ダハブの魅力は「何もしなくていい自由」と「やりたいことが全部ある便利さ」の両立です。世界レベルのダイビングスポットが町から徒歩圏内にあり、砂漠ツアーも半日から参加でき、ヨガスタジオやコワーキングスペースも充実しています。それでいて物価はシャルム・エル・シェイクの半分以下。バリ島やタイに匹敵するコストパフォーマンスの良さが、長期滞在者を惹きつけ続けています。
治安については、ダハブは観光警察が常駐しており、シナイ半島の中でも非常に安全なエリアです。夜間の一人歩きも基本的に問題ありません。ただし、シナイ半島内陸部への移動には検問所があり、パスポートの携帯は必須です。
ダハブのエリアガイド:どこに泊まるべきか
ダハブは大きく分けて4つのエリアに分かれます。それぞれ雰囲気も価格帯も異なるため、旅のスタイルに合わせて選びましょう。
マシュラバ(Mashraba):メインストリートの中心
ダハブの中心エリアで、海沿いの遊歩道に沿ってレストランやカフェ、ダイビングショップが並んでいます。夕方になるとクッションが並べられた海辺のレストランが賑わい、旅行者同士の交流が自然に生まれます。中級ホテルやゲストハウスが多く、1泊$25-60(約3,750-9,000円)が相場です。初めてのダハブ旅行なら、まずこのエリアを拠点にするのがおすすめです。
このエリアの利点は、どこに行くにも徒歩でアクセスできること。ATM、薬局、スーパーマーケット(といっても小さな商店ですが)も集中しています。唯一の欠点は、繁忙期の夜はレストランの音楽がやや騒がしいこと。静かに過ごしたい場合は、海沿いから1-2本内側の通りにある宿を選ぶとよいでしょう。
おすすめ宿泊施設:
- 中級($40-80/泊):Coral Coast Hotel、Dahab Paradise。清潔でエアコン完備、朝食付きが多い。日本のビジネスホテル並みの快適さを期待できます。
- バジェット($15-30/泊):Penguin Village、Seven Heaven Hotel。シンプルだが清潔で、屋上テラスからの眺めが素晴らしい。ドミトリーなら$8-12(約1,200-1,800円)から。
アサラ(Assalah):バックパッカーとベドウィン文化の交差点
マシュラバの北側に広がるエリアで、より地元の生活に近い雰囲気があります。ベドウィン経営のキャンプサイトやゲストハウスが多く、ダハブ・ベドウィンキャンプもこのエリアにあります。宿泊費は最も安く、ベドウィンスタイルの小屋なら1泊$8-15(約1,200-2,250円)程度です。
アサラの魅力は、観光地化されすぎていない素朴さです。路地裏にはベドウィンのお茶を出す小さなカフェがあり、猫たちがのんびり歩き回り、時間の流れがさらにゆっくりになります。ただし、設備は最低限のところが多いので、日本のホテルの快適さを求める方には向いていないかもしれません。エアコンがない宿も珍しくありません。夏場(6-8月)は扇風機だけでは辛いので注意してください。
このエリアが向いている人:長期滞在者、バジェット旅行者、現地の文化に深く触れたい人、デジタルノマド。
ライトハウスエリア:ダイバーの聖地
名前の通り、ライトハウスリーフに近いエリアです。ダイビングセンターが集中しており、朝起きて歩いてすぐにダイビングができるという、ダイバーにとって夢のような立地。フリーダイビングのトレーニング施設もこのエリアにあります。
宿泊施設はダイビングショップ併設のものが多く、ダイビングパッケージ(宿泊+ダイビング数本)で予約すると割安になることが多いです。1泊$30-70(約4,500-10,500円)が相場で、マシュラバよりは少し静かです。
おすすめ:H2O Divers Resort(ダイビングと宿泊のパッケージが充実)、Dahab Divers(日本人ダイバーの利用実績もあり)。
ラグーンエリア:ウィンドサーフィンとカイトサーフィン
ダハブ・ラグーンに面したエリアで、風が安定して吹くためウィンドサーフィンとカイトサーフィンのメッカとなっています。町の中心からは少し離れますが(タクシーで5分程度)、風を求めるスポーツ愛好家にとっては最高の立地です。
このエリアにはリゾートタイプの宿も点在しており、1泊$50-120(約7,500-18,000円)程度。プール付きの施設もあります。家族連れの場合、ラグーンは浅くて波も穏やかなので、子どもが水遊びするにも安心です。
注意点:ラグーンエリアから中心部のレストラン街までは徒歩で20-30分かかります。毎日の食事を外で取りたい場合は、自転車を借りるかタクシーを使うことになります。タクシーは片道20-30エジプトポンド(約60-90円)程度なので負担にはなりません。
宿泊の予約について
Booking.comやAgodaで予約できますが、現地で直接交渉したほうが安い場合も多いです。特に長期滞在(1週間以上)の場合、直接交渉で30-50%割引になることも珍しくありません。ただし、繁忙期(10-11月、3-4月)は事前予約を強くおすすめします。
日本人旅行者へのアドバイス:Wi-Fiの速度は宿によって大きく異なります。予約前にレビューでWi-Fi速度を確認してください。リモートワークをする場合、「ビデオ会議ができるレベル」のWi-Fiがある宿は限られます。コワーキングスペースの利用も検討してください。
ダハブのベストシーズン
ダハブは年間を通じて晴天が多く、雨はほとんど降りません(年間降水量は数ミリ程度)。しかし、季節によって気温と風の強さが大きく異なるため、目的に応じてベストシーズンは変わります。
10月-11月:最も人気の高いシーズン
気温は日中25-30度、夜は18-22度と非常に快適。水温も25-27度でウェットスーツなしでも泳げます。ダイビングの視界も最良で、透明度は30メートル以上になることも。この時期はヨーロッパからの旅行者が最も多く、人気のレストランは予約が必要になることもあります。宿泊費も年間で最も高くなりますが、それでも日本の感覚からすれば十分リーズナブルです。
3月-5月:穴場のベストシーズン
気温は日中22-30度で快適ですが、3月下旬から4月にかけてハムシーン(砂嵐)が発生することがあります。砂嵐といっても、ダハブの場合は1-2日で収まることがほとんどです。この期間は10-11月より旅行者が少なく、宿泊費も若干安め。ウィンドサーフィンにも適した風が吹きます。
6月-9月:暑いが空いている
日中の気温は35-42度まで上がり、日差しも非常に強烈です。ただし湿度が低いため、日陰に入れば意外と過ごしやすい。水温は28-30度で温かく、ダイビングやシュノーケリングには快適。この時期は旅行者が少なく、宿泊費は年間最安値になります。暑さに慣れている方、予算を抑えたい方にはおすすめです。日本の夏の蒸し暑さと比べると、乾燥しているだけ楽に感じるかもしれません。
12月-2月:冬のダハブ
日中は18-22度で過ごしやすいですが、夜は10度前後まで冷え込みます。水温は20-22度でウェットスーツが必要。風が強い日も多く、特に1月は冷たい北風が吹くことがあります。ただし、エジプトの他の観光地(ルクソール、アスワン)と組み合わせるなら、この時期が各地とも気候的にベストです。防寒具(薄手のダウンジャケットやフリース)を忘れずに。
日本人旅行者向けアドバイス:日本のゴールデンウィーク(4月末-5月初)はダハブの気候が最も良い時期の一つです。航空券は早めに押さえてください。年末年始はやや寒いですが、紅海の美しさは変わりません。
ダハブ旅行プラン:3日から7日
3日間プラン:ダハブのエッセンスを凝縮
1日目:到着とダハブの雰囲気を味わう
- 午前:シャルム・エル・シェイク空港からタクシーでダハブへ(約1.5時間、$30-40/約4,500-6,000円)。事前にホテルに送迎を依頼するのが安心。
- 午後:チェックイン後、マシュラバの海沿い遊歩道を散歩。ダイビングショップで翌日以降のスケジュールを相談。
- 夕方:海辺のレストランでエジプト料理ディナー。クッションに座りながら夕陽を眺める体験は、ダハブならでは。予算は一人$10-15(約1,500-2,250円)程度。
2日目:ダイビングまたはシュノーケリング
- 午前:ライトハウスリーフでダイビング体験(初心者OK)。体験ダイビングは$45-60(約6,750-9,000円)、ライセンス保持者は2ボートダイブで$60-80(約9,000-12,000円)。ダイビングをしない方は、イールガーデンでシュノーケリングがおすすめ。砂地からにょきにょき生えるガーデンイール(チンアナゴ)の群れは圧巻です。シュノーケリング機材レンタルは$5-10(約750-1,500円)/日。
- 午後:スリープールズへ移動。名前の通り、サンゴ礁で区切られた3つの天然プールのようなエリアで、穏やかな水面でのシュノーケリングを楽しめます。カラフルな魚の種類が豊富で、写真映えも抜群。
- 夜:アサラエリアのベドウィンカフェでミントティーを飲みながら星空観察。ダハブは光害が少なく、天の川が肉眼で見えます。
3日目:ブルーホールと砂漠
- 午前:ブルーホールへ(町から車で15分、タクシー$5-8/約750-1,200円)。世界で最も有名なダイビングスポットの一つ。深さ130メートルの巨大な垂直洞窟で、ダイバーでなくても縁でシュノーケリングができます。真っ青な水の色は、写真では伝わらないほどの美しさです。併設のカフェでコーヒーを飲みながら海を眺める時間も至福。
- 午後:砂漠ジープサファリ(半日ツアー$30-50/約4,500-7,500円)。シナイ半島の壮大な砂漠の景色、色とりどりの峡谷、ベドウィンの集落を訪問。ラクダ乗り体験も含まれることが多い。
- 夕方:最後のディナーは海辺で。翌日のシャルム・エル・シェイクへの移動に備えて早めに就寝。
5日間プラン:さらに深く楽しむ
3日間プランに以下を追加します。
4日目:キャニオンダイビングとヨガ
- 午前:ザ・キャニオンでダイビング。水中峡谷を泳ぐ体験は、ダハブのダイビングのハイライトの一つ。光が差し込む狭い裂け目を抜ける瞬間は息を呑む美しさです。ダイバーでない場合は、ガバナ島方面のシュノーケリングツアーに参加するのもおすすめ。
- 午後:ヨガクラスに参加(1セッション$8-12/約1,200-1,800円)。ダハブにはヨガスタジオが複数あり、海が見えるテラスでのクラスが人気。初心者歓迎のクラスも多数。
- 夜:ライトハウスエリアのレストランで新鮮な魚介料理。地元の漁師が朝獲った魚をグリルで焼いてくれるレストランが複数あります。
5日目:ラグーンとショッピング
- 午前:ダハブ・ラグーンでウィンドサーフィンまたはカイトサーフィンの体験レッスン($40-60/約6,000-9,000円、機材レンタル込み)。風に乗る爽快感は格別。見学だけでも楽しい場所です。ラグーンの浅瀬でのんびりするだけでも十分癒されます。
- 午後:お土産ショッピング。ベドウィンの手作りジュエリー、シナイ半島産のスパイス、エジプト綿の製品などが人気。値段交渉は必須で、最初の提示価格の50-60%程度が妥当な落としどころです。
- 夜:思い出に残るディナーを。魚介のタジン、エジプトのメゼ(前菜盛り合わせ)、そしてシーシャ(水タバコ)で最後の夜を締めくくりましょう。
7日間プラン:ダハブを完全制覇
5日間プランに以下を追加します。
6日目:シナイ山ご来光ツアー
- 前日夜22:00頃出発、深夜にシナイ山のふもと(聖カタリナ修道院近く)に到着。約3時間の登山でご来光を見る。標高2,285メートルからの日の出は一生忘れられない体験です。ツアー料金は$35-50(約5,250-7,500円)で、送迎とガイド付き。体力に自信がない方はラクダに乗って途中まで登ることもできます(追加$15-20/約2,250-3,000円)。
- 午後:ダハブに戻って昼寝。夜は軽めのディナー。
7日目:のんびり最終日
- 午前:行きそびれたスポットへの再訪か、ビーチでの読書タイム。ダハブの本当の魅力は「何もしない贅沢」にあります。海を眺めながらコーヒーを飲み、本を読み、ときどき泳ぐ。そんな1日は、東京での忙しい日常からの最高の解放です。
- 午後:最後のシュノーケリングか、マッサージ(全身60分で$15-25/約2,250-3,750円)。
- 夕方:空港への移動。
予算の目安(1人あたり):
- バジェット旅行(3日間):$150-250(約22,500-37,500円) ※宿泊+食事+アクティビティ、航空券別
- スタンダード旅行(5日間):$400-600(約60,000-90,000円)
- 快適旅行(7日間):$700-1,000(約105,000-150,000円)
ダハブのグルメ:レストランとカフェ
ダハブのレストランシーンは、小さな町としては驚くほど多様です。エジプト料理はもちろん、イタリアン、インド料理、タイ料理、寿司まであります(寿司のクオリティについては期待しすぎないでください)。ほとんどのレストランが海に面したテラス席を持ち、クッションに座って食事するスタイルが主流です。
おすすめレストラン
Ali Baba Restaurant - マシュラバの中心にある老舗エジプト料理店。コシャリ(エジプトの国民食)が$3(約450円)、グリルチキンのプレートが$6-8(約900-1,200円)。地元の人も通う味の確かさ。エアコンのある屋内席もあるので、夏場はありがたい。
Funny Mummy - バックパッカーに絶大な人気を誇るレストラン。メニューが100種類以上あり、何でも揃う。ピザ$5-7(約750-1,050円)、パスタ$4-6(約600-900円)、エジプト料理のメゼ盛り合わせ$8-12(約1,200-1,800円)。Wi-Fiも安定しており、ノートパソコンを開いて仕事をしている人も多い。
Shark Restaurant - シーフードならここ。その日に水揚げされた魚を選んで調理法(グリル、フライ、タジン)を指定できます。魚の種類と大きさによって$8-20(約1,200-3,000円)程度。海辺のテーブルで食べる焼きたての魚は最高です。エジプト風のスパイシーなタヒニソースとの組み合わせが絶品。
Everyday Cafe - 朝食とブランチの名店。フルイングリッシュブレックファスト$5-7(約750-1,050円)、パンケーキ$4-5(約600-750円)、フレッシュジュース$2-3(約300-450円)。朝8時から営業で、海を見ながらの朝食は1日の最高のスタートになります。
Ralph's German Bakery - ダハブでは珍しいドイツ式ベーカリー。焼きたてのパン、クロワッサン、ケーキが並びます。エスプレッソ$2(約300円)、ケーキ$3-4(約450-600円)。甘いもの好きにはたまらない場所で、朝の焼き立てパンは地元のリピーターも多い人気商品です。
カフェ文化
ダハブのカフェ文化は独特です。多くのカフェが「何時間いてもOK」というスタンスで、コーヒー1杯で半日過ごしても嫌な顔をされません。日本のカフェの回転率を意識した雰囲気とは正反対です。
エジプトコーヒー(トルココーヒーに似た濃いコーヒー)$1-2(約150-300円)、カプチーノ$2-3(約300-450円)、フレッシュマンゴージュース$2-3(約300-450円)が一般的な価格。ミントティーは$1(約150円)程度で、どのカフェでも注文できます。
日本人旅行者へのアドバイス:レストランのサービスは日本と比べるとかなりゆっくりです。注文してから料理が出てくるまで20-40分かかることは珍しくありません。これはダハブの「島時間」の一部だと思って、のんびり待ちましょう。急いでいるときは、注文時に「急いでいる」と伝えると多少早くなることもあります。チップは会計の10-15%が目安。レシートにサービスチャージ(service charge)が含まれている場合でも、テーブル担当のウェイターには追加で5-10%渡すのが一般的です。
絶対食べたい:ダハブの料理
エジプト料理は中東料理の中でも日本人の口に合いやすいものが多く、スパイスの使い方も穏やかです。ダハブならではの料理体験を紹介します。
必食リスト
コシャリ(Koshari):エジプトの国民食で、パスタ、米、レンズ豆、ひよこ豆をトマトソースとフライドオニオンで混ぜた一品。見た目は地味ですが、食べると病みつきになる味。$2-4(約300-600円)。炭水化物の暴力ですが、旅の疲れを吹き飛ばしてくれます。日本のB級グルメが好きな人なら必ず気に入るはずです。
フール・メダメス(Ful Medames):ソラマメをじっくり煮込んだ朝食の定番。オリーブオイル、レモン、クミンで味付けし、エイシ(薄いパン)に乗せて食べます。$2-3(約300-450円)。素朴ながら栄養価が高く、腹持ちも抜群。朝食として地元の屋台で食べるのが最も美味しいです。
ターメイヤ(Ta'ameya):エジプト版ファラフェル。通常のファラフェルがひよこ豆で作られるのに対し、エジプトではソラマメで作るためより緑色で風味が豊か。外はカリカリ、中はふわふわ。ストリートフードとして1個$0.25-0.50(約38-75円)程度。5-6個食べても$2(約300円)以下。
グリルフィッシュ(Samak Mashwi):ダハブは紅海に面しているだけあって、シーフードが新鮮で安い。その日の水揚げから好みの魚を選び、シンプルにグリルしてもらうのが最高。タヒニソース(ゴマペースト)、レモン、サラダが付きます。$8-15(約1,200-2,250円)。日本人にとってはこの魚のグリルが最も馴染みやすい料理かもしれません。
メゼ(Meze)盛り合わせ:フムス、ババガヌーシュ(焼きナスのディップ)、タブーリ(パセリのサラダ)、ムタッバル、ラブネなどの前菜を少しずつ楽しめる盛り合わせ。$6-12(約900-1,800円)で4-6種類。エイシ(パン)に付けて食べるスタイルは、日本の居酒屋でつまみを頼む感覚に似ています。2-3人でシェアするのがおすすめ。
シーシャ(水タバコ):食事ではありませんが、エジプト体験として欠かせません。食後にミントやリンゴのフレーバーを楽しみながら海を眺める時間は、ダハブの夜の楽しみの定番です。$3-5(約450-750円)。タバコを吸わない人でも、水タバコはニコチンが少なくマイルドなので試してみる価値はあります(ただし、あくまでタバコなので体質による個人差があります)。
飲み物について
エジプトはイスラム教の国ですが、ダハブでは多くのレストランでアルコールを提供しています。地元ビール「Stella」(エジプトのステラで、ベルギーのステラ・アルトワとは別物)は$2-4(約300-600円)。味は軽めのラガーで、暑い日に冷えたステラは格別です。輸入ワインは$5-8(約750-1,200円)/グラス程度。ただし、アサラエリアのベドウィン経営の店ではアルコールを置いていない場合もあります。
ノンアルコールでは、フレッシュジュースが最高です。マンゴー、グアバ、ストロベリー、オレンジなど$2-3(約300-450円)。サトウキビジュース(Asab)は路上の屋台で$0.50-1(約75-150円)で、自然な甘さがクセになります。カルカデ(ハイビスカスティー)はホットでもアイスでも美味しく、エジプトの伝統的な飲み物です。
ダハブの秘密:地元の人のアドバイス
ガイドブックには載っていない、ダハブを深く楽しむためのアドバイスを集めました。長期滞在者やリピーターから聞いた、本当に役立つ情報です。
知っておくと得すること
ダイビングライセンスはダハブで取れ:PADIオープンウォーターのライセンス取得費用は、日本だと5-8万円かかりますが、ダハブでは$250-350(約37,500-52,500円)で取得可能。しかも、日本では想像できないほど美しい海で実習ができます。3-4日間のコースで、一生使えるライセンスが手に入ります。英語での講習が基本ですが、インストラクターは非ネイティブの生徒に慣れているので、基礎的な英語力があれば問題ありません。日本語対応のショップは残念ながらありませんが、教材は日本語版が用意されている場合もあります。
値段交渉のコツ:ダハブのショップやタクシーでは値段交渉が文化の一部です。最初の提示価格をそのまま払う必要はありません。ただし、レストランの食事代は交渉しません。タクシーは乗る前に必ず値段を確認してください。相場を知っていることを示すだけで、適正価格を提示してもらえることが多いです。笑顔で交渉するのがポイントで、怒ったり不機嫌になったりする必要はありません。
金曜日は特別な日:金曜日はイスラム教の礼拝日で、一部のショップや公共サービスが午前中休みになります。銀行や郵便局は終日休業。ただし、観光客向けのレストランやダイビングショップはほぼ通常営業です。
写真撮影の注意点:ベドウィンの女性を無断で撮影するのは絶対に避けてください。男性でも撮影前に許可を求めるのがマナーです。ダイビングスポットや景色の撮影は自由ですが、軍事施設や検問所の撮影は厳禁です。
星空観察のベストスポット:町から少し離れた砂漠が最高ですが、安全のため必ずガイド付きのツアーに参加してください。ダハブ・ベドウィンキャンプでは、焚き火を囲みながらの星空観察体験が$15-25(約2,250-3,750円)で提供されています。新月の夜がベストです。
洗濯事情:多くのゲストハウスには洗濯サービスがあり、1kgあたり$1-2(約150-300円)程度。町にもランドリーサービスの店があります。朝出して夕方に受け取れることが多いですが、繁忙期は翌日になることも。
医療について:ダハブには小さなクリニックと薬局がいくつかあり、軽い体調不良や外傷には対応できます。ただし、重篤な場合はシャルム・エル・シェイクの病院に搬送されます。海外旅行保険には必ず加入してください。ダイビングをする場合は、ダイビング事故をカバーする保険(DAN保険など)への加入を強くおすすめします。常備薬は日本から持参してください。整腸剤は必須です。エジプトではお腹を壊す日本人旅行者が少なくありません。
ダハブの交通と通信
ダハブへのアクセス
日本からのルート:最も一般的なのは、成田/羽田からカイロ(CAI)へ飛び、国内線でシャルム・エル・シェイク(SSH)に乗り継ぐルートです。エミレーツ航空(ドバイ経由)、カタール航空(ドーハ経由)、トルコ航空(イスタンブール経由)がよく使われます。往復の航空券は時期にもよりますが、$800-1,500(約120,000-225,000円)程度です。
裏技として、ヨーロッパのLCCでシャルム・エル・シェイクに直行便が飛んでいることがあります。イスタンブールやアテネで乗り継ぐルートも選択肢の一つです。
シャルム・エル・シェイクからダハブへ:
- タクシー:$30-50(約4,500-7,500円)、所要1-1.5時間。空港の出口にタクシーが待機しています。乗る前に必ず値段を確定させてください。ホテルに事前に送迎を頼むと$40-60(約6,000-9,000円)ですが、安心感があります。
- バス:East Delta Bus Companyが1日数本運行。$5-8(約750-1,200円)。空港からバスターミナルまでタクシーが必要な場合もあるので、初めての場合はタクシーが楽です。
- 乗り合いミニバス:バスターミナルから不定期に出発。地元の人の足ですが、旅行者も利用可能。$3-5(約450-750円)。時刻表はないに等しく、人数が集まったら出発するスタイル。
ダハブ市内の移動
ダハブの中心部は徒歩で十分回れます。端から端まで歩いても30分程度。ただし、ブルーホールやラグーンへは車が必要です。
- ピックアップトラック(タクシー):町中の移動は20-30エジプトポンド(約60-90円)。ブルーホールまでは片道50-80エジプトポンド(約150-240円)。メーターはないので、乗る前に必ず交渉。
- 自転車レンタル:1日$5-8(約750-1,200円)。平坦な地形なので自転車での移動は快適。ただし、日中は暑いので水分補給を忘れずに。
- バギー/ATV:砂漠ツアー以外にも、町から少し離れたスポットへの移動手段として使う人もいます。レンタルは$20-30(約3,000-4,500円)/日。国際免許証が必要な場合があります。
通信環境
SIMカード:エジプトのSIMカードは空港やダハブの携帯ショップで購入できます。Vodafone Egypt、Orange、Etisalatの3大キャリアがあり、いずれもダハブでのカバレッジは良好です。ツーリストSIMは$10-15(約1,500-2,250円)で10-20GBのデータが付きます。パスポートの提示が必要です。eSIM対応のスマートフォンをお持ちの場合、Airalo等のサービスで日本出発前にeSIMを購入しておくのが最も便利です。
Wi-Fi:ほぼ全てのレストラン、カフェ、宿泊施設にWi-Fiがあります。ただし、速度は日本と比べるとかなり遅く、特に夜間は混雑して不安定になることも。動画のストリーミングやビデオ通話には、SIMカードの4Gデータを使ったほうが安定します。リモートワークを予定している場合は、コワーキングスペース(INK Dahab等)の利用を検討してください。月額利用も可能です。
お金と支払い
通貨:エジプトポンド(EGP)。2026年3月時点で1USD = 約50-52EGP(変動があるため現地で確認してください)。多くの観光向け店舗ではUSドルやユーロも受け付けますが、レートは不利になることが多いです。
ATM:マシュラバエリアに数台あります。Visa、Mastercardが使えます。1回の引き出し上限は5,000-8,000EGP(約15,000-24,000円)が一般的。手数料は1回あたり50-100EGP(約150-300円)程度。ATMが故障していたり、現金切れのこともあるので、複数のATMの場所を把握しておきましょう。
クレジットカード:中級以上のホテルやダイビングセンターではVisa/Mastercardが使えます。JCBカードはほぼ使えません。Visa または Mastercardを必ず持参してください。小さなレストランやカフェ、ローカルショップは現金のみです。ある程度の現金を常に持ち歩くことをおすすめします。
両替:シャルム・エル・シェイク空港やダハブの両替所で可能。日本円からの直接両替は難しい場合があるため、USドルまたはユーロを日本で用意しておくのが安全です。$200-300(約30,000-45,000円)分の現金があれば、数日間は安心です。
ダハブは誰向き:まとめ
ダハブは、世界クラスのダイビングスポットが徒歩圏内にあり、砂漠の冒険が半日で体験でき、それでいて物価は驚くほど安い、世界でも珍しい場所です。
ダハブが向いている人:
- ダイビングやシュノーケリングが好きな人(初心者も含む)
- リゾートの喧騒より、素朴で温かい雰囲気を好む人
- 予算を抑えつつ充実した旅をしたい人
- 長期滞在やリモートワークを考えている人
- 東京の忙しい日常から完全に離れたい人
ダハブが向いていない人:
- 高級リゾートのサービスやアメニティを求める人(その場合はシャルム・エル・シェイクへ)
- 日本語対応を期待する人
- 清潔さや設備の完璧さに妥協できない人
ダハブに来た旅行者の多くが口を揃えて言うのは、「予定より長く滞在してしまった」ということ。3日の予定が1週間に、1週間が1ヶ月になる。そんな魔力を持った場所です。ブルーホールの深い青、ライトハウスリーフのサンゴ礁、砂漠に沈む夕陽、そしてベドウィンのミントティー。ダハブが提供するのは、贅沢ではなく、豊かさです。
