シカゴ
シカゴ2026:出発前に知っておくべきこと
シカゴは、ニューヨークやロサンゼルスほど日本人観光客に人気がないかもしれませんが、実はアメリカの本当の姿を体験できる最高の都市の一つです。ミシガン湖畔に広がるこの大都市は、摩天楼発祥の地であり、ジャズとブルースの聖地であり、そして何より「アメリカの心臓部」と呼ばれる中西部の中心地です。
正直に言うと、シカゴは日本人にとって非常に過ごしやすい街です。ニューヨークのような圧倒的な混雑はなく、ロサンゼルスのように車がないと何もできないわけでもありません。公共交通機関が発達しており、徒歩で回れるエリアも多く、そして何より人々がフレンドリーです。中西部特有の温かさとでも言いましょうか、道を聞けば親切に教えてくれますし、レストランのサービスも概ね丁寧です。
成田・羽田からのアクセスについて。ANAが成田からシカゴ・オヘア国際空港への直行便を毎日運航しています。所要時間は約12時間。JALは直行便がないため、ダラスやロサンゼルス経由となります。ユナイテッド航空も成田から直行便を運航しており、選択肢は豊富です。時差は日本より15時間遅れ(サマータイム中は14時間)なので、到着日は無理をせず早めにホテルで休むことをおすすめします。
JCBカードの使用可否は気になるポイントでしょう。結論から言うと、主要な観光地やチェーン店では問題なく使えますが、個人経営の小さな店やフードトラックではVISAかMastercardが必要な場面が多いです。念のためVISAかMastercardを1枚持っていくことを強くおすすめします。また、アメリカはチップ文化なので、現金も50〜100ドル程度は持ち歩くと安心です。
治安について率直に言います。シカゴは「危険な街」というイメージがありますが、観光客が訪れるエリアは基本的に安全です。ただし、サウスサイドやウエストサイドの一部地域は避けるべきです。観光で行く理由もありませんので、心配しすぎる必要はありません。夜遅くに人気のない場所を一人で歩かない、派手なブランド品を見せびらかさないなど、基本的な注意を払えば問題ありません。
清潔さについては、日本と比べると正直劣ります。これはシカゴに限らずアメリカ全般に言えることですが、公衆トイレの清潔さや街のゴミの多さは覚悟しておいてください。ただし、美術館や高級レストラン、ホテルなどはしっかり清掃されています。駅構内もニューヨークほど汚くはありません。
物価について。2026年現在、円安の影響でアメリカ旅行は以前より割高に感じるでしょう。ホテルは一泊150〜300ドル(約22,000〜45,000円)が中心価格帯。レストランでの食事は、ランチで15〜25ドル、ディナーで40〜80ドル程度。チップ(18〜20%)と税金(約10%)を加えると、表示価格の1.3倍程度が実際の支払額になります。ただし、ニューヨークと比べると全体的に2〜3割安く、コストパフォーマンスは良好です。
英語について。シカゴは移民都市ですが、観光エリアでは基本的に英語のみです。ホテルや大きな観光施設では、ゆっくり話してもらえば理解しやすいですが、レストランやタクシーでは早口のアメリカ英語に戸惑うこともあるでしょう。スマートフォンの翻訳アプリをダウンロードしておくと安心です。メニューや看板の写真を撮って翻訳する機能が特に便利です。
シカゴの地区:どこに泊まるか
シカゴは広大な都市ですが、観光客が訪れるエリアは主にダウンタウンとその周辺に集中しています。それぞれの地区に個性があり、宿泊場所によって旅の体験が大きく変わります。
ザ・ループ(The Loop)
シカゴの心臓部であり、ビジネス街でもあります。「ループ」という名前は、高架鉄道(L)がこのエリアをぐるりと囲んでいることに由来します。シカゴ美術館やミレニアムパークがあり、観光の拠点として最適です。
メリット:どこへ行くにも便利、主要観光地へ徒歩圏内、ホテルの選択肢が豊富。デメリット:週末は閑散としている、夜は人通りが少ない、ホテル料金が高め。一泊の相場は200〜400ドル程度。ビジネスホテルから高級ホテルまで揃っています。初めてのシカゴなら、このエリアが最も無難です。
リバーノース(River North)
シカゴ川の北側に広がるトレンディなエリアです。アートギャラリー、高級レストラン、おしゃれなバーが集まり、夜の街歩きが楽しい地区です。マグニフィセントマイルへも徒歩圏内。
メリット:食事とナイトライフが充実、治安が良い、歩いて楽しい。デメリット:物価が高い、週末夜は騒がしい。一泊250〜500ドル程度。カップルや友人同士の旅行におすすめです。特にシカゴの食を楽しみたい方には最適な立地です。
ウエストループ(West Loop)
かつての倉庫街が再開発され、今やシカゴで最もホットなフードシーンの中心地となっています。ミシュラン星付きレストランから気軽なブランチスポットまで、美食家を唸らせる店が軒を連ねます。
メリット:レストランの宝庫、地元の雰囲気が味わえる、比較的新しいホテルが多い。デメリット:観光地へはやや遠い、夜は人通りが減る。一泊180〜350ドル程度。食べることが旅の目的という方には、このエリアを強くおすすめします。Randolph StreetとFulton Marketが中心です。
ゴールドコースト(Gold Coast)
その名の通り、シカゴで最も裕福なエリアの一つです。美しいブラウンストーンの邸宅が並び、高級ブティックやレストランが点在します。ミシガン湖沿いの散歩も楽しめます。
メリット:上品な雰囲気、治安が非常に良い、静か。デメリット:観光地へはやや距離がある、物価が高い。一泊300〜600ドル程度。落ち着いた滞在を求める方、ショッピングを楽しみたい方に向いています。Oak Streetには高級ブランドが集まっています。
リンカーンパーク(Lincoln Park)
広大な公園と動物園があり、若い家族連れや学生が多く住む活気あるエリアです。地元のカフェやブティック、ライブハウスが並び、観光地化されすぎていないシカゴを体験できます。
メリット:地元の雰囲気、緑が多い、物価がやや安め。デメリット:ダウンタウンからやや遠い(電車で15〜20分)。一泊150〜280ドル程度。長期滞在や、地元の生活を体験したい方におすすめです。リンカーンパーク動物園は入場無料で、家族連れには嬉しいスポットです。
ウィッカーパーク・ローガンスクエア(Wicker Park / Logan Square)
ヒップスターの聖地とも言えるエリアです。独立系の本屋、ヴィンテージショップ、クラフトコーヒー、ライブミュージックバーが集まり、シカゴのカウンターカルチャーを体感できます。
メリット:ユニークな体験、個性的な店が多い、物価が比較的リーズナブル。デメリット:ダウンタウンから電車で20〜30分、観光地へは不便。一泊120〜220ドル程度。若い旅行者や、アートやインディーカルチャーに興味がある方に最適です。
サウスループ(South Loop)
フィールド自然史博物館やシェッド水族館があるミュージアムキャンパスに近いエリアです。再開発が進み、新しいホテルやレストランが増えています。
メリット:博物館へのアクセスが良い、比較的静か、ループより安い。デメリット:夜の選択肢が少ない、一部エリアは夜間注意が必要。一泊150〜300ドル程度。博物館巡りがメインの方、家族連れにおすすめです。
私のおすすめ:初めてのシカゴで3〜4日の滞在なら、ループかリバーノースが間違いありません。5日以上の滞在で、地元の雰囲気を味わいたいなら、ウエストループやリンカーンパークも検討してみてください。
ホテル予約のコツ:シカゴのホテルは、大型コンベンションやイベント時に料金が急騰します。McCormick Place(全米最大のコンベンションセンター)でイベントがある週は、通常の2倍以上になることも。予約前にシカゴのイベントカレンダーをチェックしましょう。また、週末より平日の方が安いことが多いです。ビジネス客が多い街なので、金土日は意外とお得に泊まれます。予約サイトは複数比較し、ホテル公式サイトも確認を。会員割引や朝食付きプランがあることもあります。
シカゴ訪問の最適時期
シカゴは「風の街(Windy City)」と呼ばれていますが、これは実は政治的な意味合いが語源とも言われています。とはいえ、ミシガン湖からの風は確かに強く、特に冬は体感温度を大きく下げます。季節によって全く異なる顔を見せる街なので、訪問時期は慎重に選びましょう。
春(4月〜5月)
気温が徐々に上がり始め、街に活気が戻ってくる季節です。4月前半はまだ肌寒い日が多く、急に雪が降ることもあります。5月になると平均気温は15〜20度まで上がり、過ごしやすくなります。桜に似た花が咲き、公園も美しくなります。ただし、天気が不安定で、一日の中で晴れ、曇り、雨が目まぐるしく変わることも。重ね着できる服装が必須です。ホテル料金はまだオフシーズン価格のことが多く、お得に泊まれます。
夏(6月〜8月)
ベストシーズンです。気温は25〜30度で、湿度もそれほど高くなく快適です。ミシガン湖畔でのピクニック、野外コンサート、フェスティバルなど、街全体がお祭りムードになります。ミレニアムパークでは無料の野外コンサートが開催され、ネイビーピアでは花火が上がります。ただし、この時期はホテル料金が最も高く、人気のレストランは予約が取りにくくなります。2〜3ヶ月前からの計画をおすすめします。
主な夏のイベント:Taste of Chicago(7月)は世界最大級の野外フードフェスティバル。Lollapalooza(8月)は大規模な音楽フェスティバル。Chicago Air and Water Show(8月)は迫力の航空ショー。これらのイベント期間中は特にホテルが取りにくいので注意してください。
秋(9月〜11月)
観光客が減り、落ち着いた雰囲気の中でシカゴを楽しめます。9月はまだ夏の余韻が残り、気温も20度前後で快適です。10月は紅葉が美しく、特にリンカーンパークやミレニアムパークの景色は見事です。11月になると急激に冷え込み、冬の気配が漂い始めます。シカゴマラソン(10月)の時期は注意が必要です。ホテル料金は夏に比べて20〜30%安くなることが多いです。
冬(12月〜3月)
正直に言うと、覚悟が必要です。シカゴの冬は本当に厳しく、氷点下10度以下になることも珍しくありません。ミシガン湖からの風が体感温度をさらに下げ、外を歩くのが辛くなります。しかし、クリスマスシーズンのシカゴは美しく、イルミネーションやホリデーマーケットは見応えがあります。美術館や博物館巡りがメインなら、空いている冬も悪くありません。ホテル料金は最も安く、通常の半額以下になることも。
日本人旅行者へのアドバイス:ゴールデンウィーク(5月)は、シカゴではちょうど良い季節の始まりです。夏休み(8月)はベストシーズンですが混雑と高騰に注意。年末年始は寒さ対策を万全に。個人的には、6月か9月が最もバランスが良いと思います。気候が良く、混雑もホテル料金も夏のピークほどではありません。
服装について具体的に。春と秋は「レイヤリング」が基本です。朝晩は10度前後でも、日中は20度を超えることがあります。薄手のダウンやフリース、脱ぎ着しやすいカーディガンが重宝します。夏でも、冷房がかなり効いている屋内が多いので、羽織るものを一枚持っておくと良いでしょう。冬は本当に厳しいので、ダウンジャケット、ニット帽、手袋、マフラーは必須。ヒートテックなどの防寒インナーも推奨します。靴は防水のものを。雪が解けた後のぬかるみや、凍結した歩道に備えて、滑りにくい靴底のものを選んでください。
シカゴ旅程:3日から7日まで
シカゴを満喫するには最低3日、できれば5日は欲しいところです。以下の旅程は目安であり、興味に応じてアレンジしてください。
3日間の旅程:シカゴ・エッセンシャル
1日目:ダウンタウンと建築
午前中はミレニアムパークからスタート。有名な「ビーン」(正式名称はCloud Gate)での写真撮影は必須です。朝9時頃なら比較的空いています。その後、シカゴ美術館へ。印象派コレクションは世界屈指で、モネの睡蓮やスーラの点描画は必見です。最低2〜3時間は確保してください。入場料は大人32ドル。
ランチはミュージアム内のカフェか、近くのループエリアで。午後は建築リバークルーズに参加することを強くおすすめします。Chicago Architecture Center主催のツアーが最も評価が高く、約90分で47ドル。シカゴ川から見上げる摩天楼群は圧巻です。英語のガイドですが、建築を見るだけでも十分価値があります。
夕方はシカゴ・リバーウォークを散策。夕暮れ時の川沿いは特に美しく、レストランやバーも並んでいます。夕食はリバーノースのステーキハウスか、ウエストループのモダンアメリカンがおすすめ。
2日目:博物館とレイクフロント
午前中はフィールド自然史博物館へ。SUEと名付けられた世界最大級のT-Rex化石は圧巻です。入場料は基本展示で28ドル、特別展込みで38ドル。恐竜好きなら3時間は必要です。
ランチ後、隣接するシェッド水族館へ。世界最大級の屋内水族館で、イルカやベルーガのショーが人気です。入場料は基本で35ドル、全展示込みで45ドル程度。午後いっぱいかかります。
夕方はミシガン湖畔を散歩し、夕日を眺めましょう。夏ならネイビーピアまで足を延ばして観覧車に乗るのも良いでしょう(15ドル)。夕食はディープディッシュピザに挑戦。Lou Malnati'sかGiordano'sが定番です。1人でもスモールサイズ(約20ドル)で十分な量があります。
3日目:ショッピングと展望台
午前中はマグニフィセントマイルでショッピング。アメリカンブランドからハイエンドまで揃っています。日本未上陸のブランドや、日本より安いものを探すのが楽しいです。
ランチはEataly Chicago(イタリアンフードホール)か、近くのカジュアルレストランで。午後はウィリス・タワー・スカイデッキへ。103階のガラス張りの床「The Ledge」からの眺めは息を呑む美しさです。入場料は大人30ドル、Fast Pass(待ち時間短縮)は55ドル。混雑時期はFast Passの価値があります。
最終日の夜は、思い出に残るディナーを。予算に余裕があれば、ウエストループのミシュラン星付きレストラン(Alineaなど)を事前予約しておくと良いでしょう。
5日間の旅程:もう少し深く
上記3日間に加えて:
4日目:地元のエリア探索
午前中はウィッカーパークへ。Blue Line(電車)のDamen駅で下車。独立系のコーヒーショップでブランチを楽しんだ後、ヴィンテージショップやレコード店を巡りましょう。Reckless Recordsは音楽好きなら必見です。
午後はローガンスクエアまで足を延ばし、地元のブリュワリーでクラフトビールを。Revolution Brewingはシカゴを代表するブリュワリーです。夕方、リンカーンパークに移動してリンカーンパーク動物園(無料)を散策。夏なら日没まで開いています。
夕食はリンカーンパークの落ち着いたレストランか、ウィッカーパークのトレンディな店で。
5日目:野球とアメリカ文化
シカゴといえば野球。カブス(リグレー・フィールド)かホワイトソックス(ギャランティード・レート・フィールド)の試合を観戦しましょう。特にリグレー・フィールドは1914年開場の歴史的スタジアムで、試合がなくても球場ツアー(25ドル)に参加できます。
試合前後は、リグレービル(球場周辺のエリア)でスポーツバーに立ち寄るのが定番。地元のファンと一緒に応援する体験は忘れられない思い出になるでしょう。チケットは試合によって30〜150ドル程度。人気カードは事前購入必須です。
7日間の旅程:シカゴマスター
5日間に加えて:
6日目:郊外と日帰りトリップ
オークパークへ日帰り旅行。電車で約30分、フランク・ロイド・ライト設計の住宅が20軒以上残るエリアです。Frank Lloyd Wright Home and Studioのツアー(18ドル)は建築好きなら必見。ライトがこの地で培ったプレーリースタイルの原点を見ることができます。
午後はオークパークのダウンタウンでランチとカフェ巡り。ヘミングウェイ生誕地博物館もあります。夕方シカゴに戻り、まだ行っていないエリアを探索。
7日目:自由行動とお土産
最終日は、見逃したスポットを回るか、気に入った場所を再訪しましょう。お土産を買うなら、ギャレットポップコーン(Chicago Mix)、Vosges Haut-Chocolat(高級チョコレート)、地元ブランドの雑貨などがおすすめ。空港にも店舗がありますが、市内の方が選択肢が豊富です。
空港へは、オヘア国際空港ならBlue Lineで約45分(5ドル)、タクシーやUberなら40〜60ドル程度です。国際線は3時間前には到着しておきましょう。
旅程カスタマイズのヒント:上記は一般的な観光客向けの旅程ですが、興味に合わせてアレンジしてください。音楽好きなら、ブルースバー(Kingston Mines、Buddy Guy's Legends)やジャズクラブ(Green Mill)の夜を組み込みましょう。歴史好きなら、シカゴ歴史博物館やアル・カポネゆかりのスポット巡りも面白いです。写真好きなら、朝焼けや夕焼けの時間帯にミシガン湖畔やリバーウォークにいることをおすすめします。光が建物に反射する様子は、シカゴならではの絶景です。
食事場所:レストランとカフェ
シカゴはアメリカ有数の美食都市です。ニューヨークやサンフランシスコに比べて物価が安く、同じ予算でより良い食事ができます。日本人の味覚にも合う店が多いのも嬉しいポイントです。
ストリートフードとカジュアル
Portillo's(複数店舗)はシカゴを代表するファストフード。イタリアンビーフサンドイッチとシカゴドッグが名物です。観光客向けではなく、地元の人が日常的に通う店。一人15ドル以下でお腹いっぱいになります。River North店が観光客には便利です。
Jim's Original(Maxwell Street)は1939年創業のホットドッグスタンド。深夜まで営業しており、ポリッシュソーセージが絶品。治安がやや心配なエリアなので、昼間の訪問をおすすめします。5ドル以下。
Al's Beef(複数店舗)はイタリアンビーフの名店。ジューシーに煮込まれた牛肉をフレンチブレッドに挟み、唐辛子やスイートペッパーをトッピング。「dipped(ディップト)」と注文すると、パン全体をグレービーに浸してくれます。10ドル以下。
ディープディッシュピザの名店
Lou Malnati'sはシカゴっ子に最も愛されている店。バターたっぷりのクラストと、トマトソースの酸味が絶妙です。観光客にはLincoln Park店かRiver North店が便利。混雑時は30分以上待つこともあるので、開店直後か遅めの時間を狙いましょう。スモールピザ約20ドル。
Giordano'sはスタッフドピザ(具がたっぷり詰まった二層式)で有名。チーズの量が圧倒的で、一切れでかなり満足できます。観光エリアに店舗が多く便利。
Pequod's Pizza(Lincoln Park)は地元民の間で熱狂的なファンが多い店。キャラメリゼされたチーズのクラストが特徴で、Lou Malnati'sとは違った美味しさ。やや不便な場所にありますが、わざわざ行く価値があります。
中級レストラン(一人40〜80ドル)
Girl & The Goat(West Loop)はセレブシェフStephanie Izardの店。創造的なアメリカ料理で、「木の実で焼いたカリフラワー」など野菜料理が特に秀逸。予約は2〜3週間前に。
Au Cheval(West Loop)はアメリカで最も美味しいハンバーガーの一つと評される店。常に行列があり、1〜2時間待ちは覚悟。開店前に並ぶか、深夜近くが狙い目。ハンバーガー一つ25ドル程度。
Frontera Grill(River North)はメキシコ料理の巨匠Rick Baylessの店。本格的で洗練されたメキシカンを体験できます。隣のXoco(カジュアル)やToplobampo(高級)と使い分けできます。
RPM Italian(River North)はモダンイタリアン。パスタが絶品で、特に手打ちのタリアテッレはおすすめ。芸能人もよく訪れる華やかな雰囲気の店です。
高級レストラン(一人100ドル以上)
Alinea(Lincoln Park)は三つ星を長年維持する、シカゴを代表するファインダイニング。分子ガストロノミーを駆使した革新的なコースは、食事というより体験です。コース約350ドルから、2〜3ヶ月前の予約が必須。一生に一度の体験を求めるなら。
Smyth(West Loop)は二つ星。農園から直送される食材を使った、季節感あふれるコース。Alineaより落ち着いた雰囲気で、純粋に料理を楽しみたい方に。コース約250ドル。
Oriole(West Loop)も二つ星。隠れ家的な雰囲気と、和の要素を取り入れた繊細な料理が特徴。日本人の味覚に合うという声も多いです。コース約275ドル。
カフェとブランチ
Intelligentsia Coffee(複数店舗)はシカゴ発のサードウェーブコーヒーの先駆者。Millennium Park店は観光ついでに便利。エスプレッソ5ドル程度。
Beatrix(複数店舗)は健康志向のカフェレストラン。ブランチメニューが充実しており、アサイーボウルやアボカドトーストなど、日本人にも馴染みやすいメニューが多いです。20〜35ドル。
Bongo Room(Wicker Park / South Loop)はブランチの名店。パンケーキやフレンチトーストがアート作品のように美しく、味も抜群。週末は行列必至なので、開店前に行くか平日を狙って。
日本人旅行者へのヒント:アメリカのレストランは量が多いので、前菜とメインをシェアするか、持ち帰り(to-go box)を頼むのが賢明です。チップは税抜き額の18〜20%が標準。サービスが良ければ20〜25%。クレジットカードなら、請求時にチップ額を書き込む欄があります。
予約について。人気レストランは予約必須です。OpenTable、Resy、Yelpなどのアプリで事前予約できます。ミシュラン星付きレストランは1〜2ヶ月前の予約が安心。Au Chevalのような行列店は、予約を受け付けていないこともあるので、公式サイトで確認を。また、「dressed up」なレストランではドレスコードがあることも。ジーンズとTシャツでも入れる店が多いですが、高級店ではスマートカジュアル(襟付きシャツ、きれいめのパンツ)が無難です。
アレルギー対応。アメリカはアレルギー対応が進んでいます。グルテンフリー、ナッツフリー、乳製品フリーなどのオプションがあるレストランも多いです。注文時に「I have an allergy to...」と伝えれば、真剣に対応してもらえます。日本語でアレルギー情報を書いたカードを持っておくと便利です。
何を食べるか:シカゴグルメ
シカゴには独自の食文化があり、ここでしか食べられないものがいくつもあります。観光中に必ず試してほしいシカゴ名物を紹介します。
シカゴスタイル・ホットドッグ
ニューヨークとは全く違うシカゴのホットドッグ。ポピーシードバンズにオールビーフのソーセージを挟み、イエローマスタード、鮮やかな緑のレリッシュ(ピクルス)、刻み玉ねぎ、トマトのくし切り、ピクルスの槍、スポーツペッパー、そしてセロリソルトをトッピング。ケチャップは絶対にかけません。これはシカゴの掟です。観光客がケチャップを頼むと、やんわり諭されるか、軽蔑の眼差しを向けられます(半分冗談、半分本気)。Portillo's、Gene & Jude's、Superdawgで試せます。3〜5ドル。
ディープディッシュピザ
シカゴを代表する料理。深い皿のようなクラストにチーズをたっぷり敷き、その上に具材、最後にトマトソースという逆順が特徴です。一切れでも相当な満足感。焼き上がりに30〜45分かかるので、来店前に電話で予約するか、到着時にすぐ注文を。Lou Malnati's、Giordano's、Pequod'sが三大名店。スモール約20ドル。
イタリアンビーフ
薄切りの牛肉をスパイスの効いたグレービーでじっくり煮込み、フレンチブレッドに山盛りにしたサンドイッチ。「sweet(甘いピーマン)」「hot(唐辛子)」「combo(両方)」とトッピングを指定し、「dry」「wet」「dipped」とグレービーの量を選びます。「dipped」は全体をグレービーに浸すので、手が汚れる覚悟を。Al's Beef、Portillo's、Mr. Beefで。8〜12ドル。
ギャレットミックス
Garrett Popcornの「Chicago Mix」は、キャラメルコーンとチーズコーンを混ぜたもの。甘いとしょっぱいの組み合わせが中毒性があり、お土産の定番です。Magnificent Mileに店舗があります。スモールバッグ約9ドル。空港でも買えますが、市内の方が作りたてで美味しいです。
リブチップス
バーベキューリブの切れ端を揚げたもの。Twin Anchorsなどのリブ専門店で前菜として提供されることが多いです。骨の周りの肉が最も美味しいという法則を証明する一品。
ヒバリート
プエルトリコ系住民が多いHumboldt Parkエリア発祥のサンドイッチ。パンの代わりに揚げたプランテーン(調理用バナナ)を使い、牛肉やポーク、チーズを挟みます。甘いバナナとジューシーな肉の組み合わせは独特で、他では食べられない味。Papa's Cache Sabrosónが有名。10ドル程度。
タバーンスタイルピザ
ディープディッシュに隠れがちですが、実は地元のシカゴっ子が日常的に食べるのはこちら。薄いクリスピーなクラストを四角く切り分けるスタイルで、「パーティーカット」とも呼ばれます。Pat's Pizza、Vito & Nick'sなど。観光客向けではない、本当のローカルフードです。
レインボーコーン
Jojo'sで提供されるカラフルな見た目のシェイクとコーン。インスタ映え狙いと思いきや、味もしっかり美味しいです。行列覚悟で。
ベジタリアン・ヴィーガンの方へ:シカゴは肉料理のイメージが強いですが、ベジタリアン向けのオプションも増えています。ディープディッシュピザはベジタブルトッピングを選べますし、Handlebar(Wicker Park)やChicago Diner(Logan Square)はベジタリアン専門の人気店です。
シカゴの秘密:ローカルヒント
ガイドブックには載っていない、シカゴをより深く楽しむためのヒントを紹介します。
1. CityPASSは本当にお得か?
シェッド水族館、フィールド博物館、スカイデッキなど5つのアトラクションに入れるCityPASS(約134ドル)は、全部回るなら確かにお得です。ただし、5日以上の滞在でゆっくり回るなら、個別に買った方が柔軟性があります。3日間で詰め込むならCityPASS、それ以上ならその日の気分で決める方が良いでしょう。
2. 建築ツアーは朝イチか夕方を
Chicago Architecture Centerのリバークルーズは大人気で、夏の昼間は満席になりがち。朝一番(10時)か夕方(17時以降)の便が比較的空いていて、光の加減も美しいです。オンライン予約必須。
3. 美術館の無料日を狙う
シカゴ美術館はイリノイ州住民向けの無料日がありますが、観光客でも木曜夜(17〜20時)は無料です。混雑しますが、お得に入れます。シェッド水族館も特定日に無料開放があるので、公式サイトをチェック。
4. Lトレインの前面車両に乗る
シカゴの高架鉄道「L」は、前面車両の窓から見る景色が最高です。特にBrown LineのLoop周回は、ビルの合間を縫うように走る様子が楽しめます。観光アトラクションとして乗る価値があります。運賃2.5ドル。
5. スピークイージーバーを体験する
禁酒法時代の秘密酒場を再現したバーがシカゴにはいくつかあります。The Violet Hourは予約必須の人気店。入り口がわかりにくいのも演出の一部。カクテル一杯18〜22ドル。
6. 二番目の展望台も良い
ウィリス・タワーのスカイデッキが有名ですが、360 Chicago(旧John Hancock Center)も負けていません。TILT(傾斜する窓)というアトラクションがあり、ミシガン湖側の眺めはこちらの方が良いという声も。入場料約26ドル。両方行く必要はないので、好みで選んで。
7. 日曜のブランチ文化を楽しむ
シカゴっ子は日曜ブランチが大好き。人気店は11時頃から行列ができるので、10時開店と同時に入るか、13時以降の遅めを狙いましょう。待ち時間に近くのカフェでコーヒーを飲むのも良いです。
8. 夏のフリーイベントをチェック
6〜8月は毎週どこかで無料の野外イベントがあります。ミレニアムパークのコンサート、各地区のストリートフェスティバル、映画上映会など。Chicago Reader(地元の週刊誌)のウェブサイトでイベントカレンダーをチェック。
9. ネイビーピアは夕方以降に
ネイビーピアは昼間は観光客で溢れ、正直あまり面白くありません。夕方以降、特に夏の水曜・土曜の花火の日に行くのがおすすめ。観覧車から見る夜景とダウンタウンのスカイラインは絶景です。
10. チップの計算を簡単に
税抜き額の20%と考えると計算が面倒なので、税込み額の18%で計算しても大きく外れません。または、税額(約10%)を2倍にするという方法も。レシートの税額欄を見て、その数字を2倍にすればだいたい適正なチップになります。
11. Uberより公共交通機関
シカゴの公共交通機関は意外と便利で、ダウンタウン周辺ならUberより早いことも多いです。Venturaカードを買って(5ドル、チャージ式)、電車とバスを使いこなしましょう。空港からのBlue Lineは渋滞知らずで最強です。
12. 現金は少額紙幣で
50ドル札や100ドル札は小さな店で嫌がられることがあります。両替やATMで引き出す際は、20ドル札で持っておくと便利。チップ用に1ドル札と5ドル札も多めに。
13. ミュージアムキャンパスは一日で
フィールド博物館、シェッド水族館、アドラープラネタリウムは隣接しています。3つ全部見ようとすると駆け足になりますが、2つなら余裕を持って回れます。おすすめは、朝一でシェッド水族館(9時開館、午後は混む)、ランチ後にフィールド博物館というコース。プラネタリウムは時間があれば。
14. 地下道を活用する
シカゴのダウンタウンには「ペデストリアンウェイ」と呼ばれる地下通路網があります。冬の寒い日や雨の日に、ビル間を移動するのに便利。すべてのビルがつながっているわけではありませんが、主要なビルやホテルは地下で接続されています。案内表示を見ながら探検するのも楽しいです。
15. 写真撮影のベストスポット
ミレニアムパークのCloud Gate(ビーン)は朝8時前が空いていておすすめ。リバーウォークのWabash Avenue橋は、川と摩天楼を一緒に収められる定番ポイント。夕暮れ時のAdler Planetarium前からは、湖越しにダウンタウンのスカイラインが一望できます。
交通と通信
空港からダウンタウンへ
オヘア国際空港(ORD)からダウンタウンへは、Blue Lineが最も安くて確実。24時間運行で、所要時間約45分、運賃5ドル(空港発のみ、通常は2.5ドル)。タクシーは定額制で約40ドル、Uber/Lyftは30〜50ドル程度ですが、ラッシュ時は1時間以上かかることも。荷物が多くなければBlue Lineをおすすめします。
ミッドウェイ空港(MDW)からはOrange Lineで約25分。国内線LCC利用の場合はこちらの空港になることが多いです。
市内交通
Lトレイン(高架鉄道):8路線が市内を網羅。色で区別されており、観光に便利なのはBlue Line(空港〜ダウンタウン)、Brown Line(Loop周回〜北部)、Red Line(南北縦断)。運賃2.5ドル、Venturaカード(ICカード)を使うと乗り換え割引あり。駅のホームは屋外なので、冬は防寒対策を。
バス:電車が通っていないエリアをカバー。Google Mapsで検索すると乗り換え案内が出ます。運賃2ドル、Venturaカードで割引あり。
タクシー・Uber/Lyft:夜間や荷物が多い時に便利。チップは15〜20%が目安。Uberの方がタクシーより安いことが多いですが、ピーク時は価格が跳ね上がります。
Divvy(自転車シェア):観光にも便利な自転車シェアシステム。ダウンタウンや湖畔のサイクリングに最適。1回3.3ドル(30分以内)、1日パス16.5ドル。夏の晴れた日なら、ミシガン湖畔のLakefront Trailを自転車で走るのは最高の体験です。
レンタカー:ダウンタウン観光だけなら不要。駐車場代が高く(1日30〜50ドル)、渋滞も多いです。郊外に足を延ばすなら検討を。国際運転免許証が必要です。
通信・インターネット
SIMカード:空港のAT&TやT-Mobileショップでプリペイドを購入可能。30日間のデータ無制限プランが40〜50ドル程度。設定が面倒なら、日本でアメリカ用SIMを事前購入しておくと便利。
eSIM:最近のiPhoneやAndroidならeSIMが使えます。Airalo、Holafly、Ubigiなどのサービスで、日本にいながら購入・設定可能。7日間3GBで10ドル程度から。
ポケットWi-Fi:日本からのレンタルが安心。複数人で共有できるのがメリット。1日500〜1000円程度。空港で受取・返却できるサービスが便利です。
無料Wi-Fi:スターバックスやマクドナルドはもちろん、多くのカフェやレストランで無料Wi-Fiが使えます。ホテルも基本的に無料。ミレニアムパークやネイビーピアなど、公共エリアでも提供されていることがあります。
電源・コンセント
アメリカのコンセントはタイプA(日本と同じ2ピン)なので、変換プラグは基本的に不要です。ただし、電圧は120V(日本は100V)なので、精密機器は確認を。スマホやノートPCの充電器はほぼ問題なく使えます。
緊急時の連絡先
警察・消防・救急:911(無料)
在シカゴ日本国総領事館:+1-312-280-0400
住所:737 N. Michigan Ave., Suite 1100, Chicago, IL 60611
営業時間:月〜金 9:30-12:00, 13:30-16:00
パスポート紛失や事故など、緊急時には総領事館に連絡を。旅行前に海外旅行保険に加入し、保険会社の緊急連絡先をメモしておくことをおすすめします。
日本語対応について
正直に言うと、シカゴで日本語が通じる場面はほとんどありません。ホテルのフロントや大きな美術館には日本語のパンフレットがある程度。Google翻訳アプリをダウンロードしておくと安心です。基本的な英語(注文、道案内、数字)ができれば問題なく旅行できます。アメリカ人は概して親切なので、片言でも一生懸命伝えようとすれば助けてくれます。
便利なアプリ
シカゴ旅行で役立つアプリをいくつか紹介します。Ventraは公共交通機関の公式アプリで、乗り換え検索やリアルタイムの運行情報が確認できます。Uber/Lyftはタクシー代わりに。OpenTable/Resyはレストラン予約に。Google Mapsは徒歩ルートや営業時間の確認に必須。Yelpは地元の人のレストラン評価を見るのに便利です。これらを出発前にダウンロードしておきましょう。
トラブル対応
万が一のトラブルに備えて。パスポートのコピー(写真)をスマホに保存しておきましょう。クレジットカードの緊急連絡先も控えておくこと。体調不良の場合、ホテルのコンシェルジュに相談すると、近くの薬局(CVS、Walgreens)や緊急医療施設を案内してもらえます。アメリカの医療費は非常に高額なので、海外旅行保険は必須です。軽い風邪薬や胃薬は日本から持参すると安心。アメリカの市販薬は日本人には強すぎることがあります。
シカゴは誰に向いているか:まとめ
シカゴは、アメリカの本当の姿を体験したい人に最適な都市です。ニューヨークのような華やかさや、ロサンゼルスのようなセレブ感はありませんが、その分「普通のアメリカ人」の生活が垣間見えます。
建築好きには、シカゴは天国です。摩天楼発祥の地として、フランク・ロイド・ライトからミース・ファン・デル・ローエまで、建築史の教科書に載る建物を実際に見て回れます。
美食家には、ミシュラン星付きから庶民的なホットドッグスタンドまで、あらゆるレベルの食体験が待っています。ニューヨークより安く、同等以上のクオリティを楽しめるのがシカゴの強みです。
スポーツファンには、野球(カブス、ホワイトソックス)、バスケ(ブルズ)、アメフト(ベアーズ)など、本場の熱狂を体験できます。特にリグレー・フィールドの雰囲気は唯一無二です。
アート好きには、シカゴ美術館だけでも半日以上楽しめますし、ストリートアートやギャラリー巡りも充実しています。
家族連れには、博物館や水族館が集まるミュージアムキャンパス、無料のリンカーンパーク動物園など、子供も大人も楽しめるスポットが豊富です。
逆に、ビーチリゾートを求める人や、温暖な気候を期待する人には向きません。冬のシカゴは本当に寒いです。また、日本語だけで旅行したい人にも難しいかもしれません。
でも、少しの英語と好奇心があれば、シカゴはあなたを温かく迎えてくれるでしょう。中西部の人々の気さくさ、ミシガン湖の広大な景色、そして想像以上に洗練された都市文化。一度訪れれば、きっとまた戻ってきたくなる街です。
良い旅を。シカゴで素晴らしい思い出を作ってください。